1年前、はじめてウォーハンマー40kのダークヴェンジェンスを購入したときにペイント方法で悩みました。いろいろな人に聞いてまわり、ブログをあさり、試行錯誤のすえ少しずつわかってきました。それはそれで楽しい経験でしたが、それが出来たのも東京に住んでいたからです。近くにショップが無ければ進みは遅かったと思います。そこで初めての人向けのペイントガイドを書いてみます。

はじめに

このペイントガイドは私が初期につまづいたこと、思っていたことに対する私なりの答えです。しかし最良の答えではありません。まだまだ未熟な私でも、もっと良いと思える方法があります。公式のペイントガイドやベテランの方の書かれたガイドなどがあり、それらは優れた資料です。しかし初めたばかりの私には理解できませんでした。

それはひとつの色、例えば赤いアーマーを塗るために4色のシタデルカラーを必要としました。いまでは私もその方法をとっています。しかし違う道もあります。誰もがそんな面倒な塗り方をするわけではありませんし、ペイントにこだわるだけがこの趣味でもありません。そこでもっと簡単な方法のひとつを書いてみます。

そろえる道具

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塗料にはシタデルカラーがベストです。プラモデルを塗ったことのある私にとって、その性能は驚きです。しかし高価です。最初の1歩を踏み出すだけで1万円を超えます。そこで安価に始めたい人のための代案がこれです。

アーミーペインターはシタデルカラーの旧色に合わせてつくられたカラーです。1本12mlで500円のシタデルカラーに比べ、18mlで400円です。ビンの形状が違うために固まりにくく、使いやすいと思います。シタデルカラーに比べると隠蔽率と伸びが落ちます。

アーミーペインターのスタートペイントセットは10色セットで3500円とお得です。

ペイントにはサーフェイサーを使うことがお勧めです。サーフェイサーは下地剤で、モデルへの塗料の食付きがよくなります。塗料が剥がれるのを防ぐのと、厚塗りをしなくて良くなるのできれいに仕上がります。

しかしシタデルカラーのスプレーサーフェイサーは1本2100円で、一番消耗が早いと思います。筆塗りのサーフェイサーもありますが、メリットは少ないです。アーミーペインターにはカラーサーフェイサーがありますが、こちらも1本2000円です。

そこで安価な下地塗りの方法を探すために他社のカラースプレーなどを試しましたが、一番よいと思えたのがMr.サーフェイサーの1200です。1200は粒子の細かさを表しています。1000だとミニチュアには荒すぎると思います。

Mr.サーフェイサー(徳用)1200

良い筆はきれいに塗るにはとても重要です。シタデルの筆も良いですが、アーミーペインターの筆のほうが私は好きです。世の中にはもっと良い筆がいろいろありますが、価格もそれに応じて高くなります。

アーミーペインターの筆のなかで、レジメントブラシがお勧めです。大きなモデルを塗る場合はモンスターブラシが便利です。

アーミーペインター:レジメントブラシ

それ以外の用途のために、安い筆が何種類かあると便利です。文房具屋や100円ショップで売っている絵の具用の筆で十分です。

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その他の道具として、筆を洗うバケツ。これはバケツでもマグカップでも何でも構いません。私は背の低いペットボトルを使っています。うっかり倒してこぼしたときに、クチが小さい分、被害が少ないからです。

濡れた筆をふくために、キッチン用のペーパータオルを使います。ティッシュは細かいクズが出て、ペイント中のミニチュアにゴミがついてしまいます。

塗料を混ぜたり、水で溶いたりするためにパレットが必要です。絵の具用のパレットでもかまいませんが、私はこのお弁当用の小さなアルミホイルを使います。まわりのギザギザ部分が筆についた絵の具をしごくのに便利ですし、パレットを洗わずにすみます。

綿棒もあると便利です。使い方はあとで説明します。

いずれも100円ショップや近所のスーパーで、100〜200円ぐらいで半年分が手に入ります。

スポイトもあると便利です。あらかじめ、きれいな水を含ませておきます。100円ショップで売っています。

実際のペイント

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まずはミニチュアを組み立て、サーフェイサーを吹いた状態がこれです。サフを吹いてから、削り忘れたバリがよく見えるようになりますので、この時点で削りとっておくときれいに仕上がります。

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塗料はビンから直接塗るのではなく、一度パレットに出してから使うようにします。使う前にかならず良く振ってから出してください。本当に死ぬほど振ることをオススメします。

ミニチュア用の水性カラーは非常に乾きが早いです。水分の含み方の状態はいつも変わります。パレットに出したときに水っぽければビンの振り方が足りません。これは水ではなく溶剤なのでこのまま塗ると表面がテカテカになります。

適度な硬さがあるならOKです。筆は一度水につけ、ペーパータオルで水分を軽くとってから塗料につけます。

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筆に塗料をぼってりつけたまま塗ると、ミニチュアの細かい凹凸を埋めてしまいます。

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このように筆先が尖った状態になるまで、パレットで余計な塗料を落とします。

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塗るときは一度ではっきりと色がつかなくても気にせず、薄く塗ります。ミニチュアの出来上がりがきれいに見えるためには、ミニチュアの細かいディテールが重要です。多すぎる塗料は簡単に細かいくぼみを埋めてしまいます。

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一度塗ったら筆を洗います。次に同じ色を塗るとしても一度洗います。これは大切なことです。筆をこまめに洗うことで、筆の痛みを減らすことができます。筆は消耗品ですが、上手に使わないと大きな負担になります。

私は初期にかなりの筆をダメにしました。筆がだめになるときは、毛が抜けてしまうか、根元が広がって先が尖らなくなります。

よく洗った筆を拭くとき、ペーパータオルではさむようにして水分をとります。ペーパータオルに根元を押し付けるようにしてゴシゴシ拭くと筆をいためます。

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ペーパータオルで筆の根元をぎゅっとはさんだとき、タオルに塗料がつくようなら、筆の洗い方が足りません。この根元にたまった塗料が筆を広げてしまい、使えなくしてしまいます。

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二度目を塗るとこのようになります。

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色を塗る順序は、内側から服を着せるようにです。ミニチュアは小さいのでくぼみをはみ出さないように塗るのは難しいです。

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筆先が入りにくい場所から先に、はみ出しても気にせず塗っていきます。特にせまい隙間などに塗り残しがあるとあとで目立つ上に修復が面倒なので、残さないようにします。

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スタートペイントセットには濃い茶色が無いので、赤と黒をまぜて作ります。まぜかたは小学校のときの絵の具と同じです。

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はみ出した部分を塗りつぶしながら次の色を塗ります。はみ出さないように塗るコツのひとつ目は、息を止めて塗ることです。

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マントの内側に濃い赤を塗ります。シタデルカラーのコーンレッドやアーミーペインターのドラゴンレッドがあると良いのですが、無いのでまた色を作ります。

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はみ出さないように塗るコツのふたつ目は、手のひらの付け根、キーボードを撃つ時にテーブルにつけている所(ここ名前なんていうんですかね)を固定することです。机につけたまま、筆だけを動かすように塗るか、手にもって塗るときは、両肘をつき、両方の手の付け根部分をくっつけて三角形を作るようにして固定します。

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うっかりはみ出してしまったときは、すぐに綿棒に水をたっぷり付けて拭き取ります。

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水性カラーなので簡単に拭い取れます。乾いた塗料の上にはみ出したときも同様に拭き取ることが出来ます。

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最後に綿棒の乾いているほうで水を拭き取れば大丈夫です。

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マントの内側が塗り終わりました。

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つぎにマントの外側を塗ります。革のコートっぽくするため、黒よりも少し茶色に近い色にします。ミニチュア用のカラーは非常に乾きやすいので、混色のために筆で混ぜているとどんどん乾いていきます。

スポイトからきれいな水を加えて水分を調整します。

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黒という色は凹凸が目立たなくなります。ミニチュアは小さいので凹凸が目立たないとちゃちく見えてしまいますので、真っ黒よりは少し色が入っているほうがきれいにみえます。

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黄色は塗りにくい色です。水分と均一に混ざるのが難しいようで、分離しやすくなります。よく振って使ってください。また、隠蔽力(他の色を上から塗りつぶす性能)も高くありません。

ウォッシュ

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他の色も同様にぬった後、1時間ほどよく乾かします。その後、ウォッシュという手法を行います。これにはシェイドというタイプのカラーを使います。

シェイドはシタデルカラーにもアーミーペインターにもありますが、ここではアーミーペインターのスタートペイントセットのストロングトーンを使います。無い場合は黒や濃い茶色を5倍ほどに水で薄めて使ってもかまいません。

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全体的に大胆に塗っていきます。せっかくきれいに塗ったペイントを塗りつぶしてしまうようで気が引けますが、乾かないうちに全体に一気にぬります。溜まりすぎてしまった場所は筆で余分なシェイドを吸い取ります。

乾いてから重ね塗りを繰り返してしまうと、全体が真っ黒になってしまうので気をつけてください。

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シェイドは筆の根元に染み込みやすく、痛めてしまうので100円ショップで安く買った筆を使います。

隙間に黒く溜まったシェイドが乾くとスジボリや影になるので簡単に立体的に仕上がります。

ハイライトとブラシ

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全体的に黒くなってしまったミニチュアに、明るくなる部分だけ色を付け直します。このとき、ベタベタと塗りなおしてしまうと振り出しにもどってしまうので、出っ張っている部分だけに塗料がつくように、ドライブラシ、ウェットブラシという手法を使います。

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筆につけた塗料をペーパータオルで拭います。このときに少し筆に塗料が残っているぐらいでやるのがウェットブラシ、カサカサになるまで良く拭きとってから行うのがドライブラシです。

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拭きとっても筆の中のほうには塗料が少し残っています。これを筆をハケのように手早く動かしながらこすり付けると、出っ張りの部分だけに塗料がつきます。

それぞれの色をつかっても良いですし、塗った色より明るい色をつかってもきれいになります。隙間にはいったシェイドが影になり、出っ張った部分が明るくなったことで、ミニチュアのディテールがよりくっきりします。

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最後に剣の刃先にシルバーを塗って完成です。

サンプルに塗ったのはケイオスカルティストのチャンピオンで、服を着ている分、色数が多くて面倒でしたが、スペースマリーンなどだともっと簡単だと思います。塗り方はまったく同じで、ベースの色を塗り分けた後、シェイドでウォッシュをかけ、もう一度ベースの色をドライブラシで載せ直したら、最後に細かい飾りやハイライトを入れて完成です。

この方法でいろいろなミニチュアを塗りながら、筆や塗料を少しずつ買い足していってください。

私が最初のころに上手く塗れなかった理由は、手の固定、水分調整、視力でした。拡大鏡を購入した後、老眼鏡が同じ効果があることに気づきました。老眼でない人も、100円ショップで売っている老眼鏡を試してみてください。おすすめです。