前回のクラーノン解説に続き、ケイオスカルティストについて説明します。ウォーハンマー40kではアーミーを編成する際に、最低でもヘッドクオーター1ユニットとトループ2ユニットが必要です。ケイオスカルティストはトループ枠のインファントリーです。
ケイオスカルティスト
正直弱いユニットですが、ウォーハンマー40kでは必ずしも単体で強いユニットばかりで組めば勝てるものではありませんので、このカルティストも編成によっては活用できるユニットです。
ケイオスカルティストは接3射3攻3耐3と3のオンパレードです。対するダークエンジェルのタクティカルマリーンが4のオンパレードであることを考えると、もうそれだけでゲンナリしますが、これはマリーンが精鋭部隊だから強いのであって、3並びが普通の人間の能力です。インペリアルガードやエルダーなどもみんな3並びですので、これだけで使えないと考える必要はありません。
ケイオスカルティストが弱い理由はステータスの低さではなく、何の特殊能力も特殊装備も持たないことです。正直、戦ったら弱い。全アーミー中で最弱の部類です。では何が良いのかというと、ポイントの安さです。最低装備だと10人で50ポイント。こちらも最低の部類です。
ポイントとアーミーの編成について説明します。ウォーハンマー40kでは両軍の戦力差をなくすために、あらかじめポイントを決めておきます。今週末に1000ポイント戦をしましょう、という具合です。対戦するふたりは、自分のアーミー編成(ロスター)がこのポイント内に収まるように準備します。
強い兵ばかりを入れるとユニット数が少なくなり、問題が起きることがあります。例えばケイオスカルティストをダーク・ヴェンジェンスのミニチュアのとおりに装備させると、20人で120ポイントになります。このケイオスカルティストと前回の記事のクラーノンが戦うとします。クラーノンの装備をスカラスラックスの炎の剣、パワーアックス、コンビプラズマにすると同じく120ポイントになります。
クラーノンがスカラスラックスの剣を1発撃てば一度に数人ずつ確実に殺しますが、ケイオスカルティストはオートガン、オートピストルで30発以上撃ちます。クラーノンがアーマーセーブで1や2をうっかり3個出そうものならカルティストに殺されてしまうわけです。白兵戦でも同じです。クラーノンはパワーアックスで4回殴れますが、ケイオスカルティストは30回、もし突撃していたら50回殴ります。まあ、実際は接敵とか逃走したりなどもっとルールは複雑ですが、数のチカラもあることを考慮してください。
カルティストの使い道の話にもどします。ウォーハンマー40kではゲームでのポイントの取り合いで勝敗を決めます。なかでも重要なのはメイン目標、拠点の占拠です。目標の占拠はトループしか行えません。メイン目標は3〜5個が標準ですので、その過半数を取るためにはトループが最低3ユニット、出来れば全滅されたときのバックアップ用に4ユニットほしいところです。しかしトループ枠に入るのはぶっちゃけ弱めな兵です。ダークエンジェルのタクティカルマリーン10人でさえさほど強いユニットとは言えません。
マリーンの10人ユニットは150ポイント以上です。これを3ユニットいれたら450ポイント以上。1000ポイントアーミーの半分になってしまいます。しかしカルティストなら10人で50ポイント。ひとりが弱い分、2倍の人数をいれてもお釣りがきます。強い10人がいいか、弱い20人がいいか、はたまた弱い10人を2ユニットがいいか。実際のゲームでいろいろ試してみてください。
考える上で重要なポイントはふたつあります。ウォーハンマー40kのバトルは目標の取り合いであって、必ずしも相手を殲滅する必要はないこと、もうひとつは最短で5ターン、最長で7ターンで終わるということです。トループの仕事は目標を確保したまま最後まで生き残ること。ずっと隠れていても確保できていればそれでもいいのです。